家の中で起こる子どもの事故の多くは、「ほんの一瞬のスキ」に起きています。
特に注意が必要なのが「窓まわり」。
つい先日も窓から小さな子供が落ちて亡くなってしまったというニュースも目にしました。
転落、指はさみ、網戸の破れ、ガラスの破損…など、危険が潜んでいる場所なのです。
今回は、そんな窓まわりの危険を防ぐための具体的な対策や、安全な環境づくりのポイントをまとめました。
お子さまの成長を見守りながら、家族みんなが安心して過ごせる住まいを考えてみましょう。

■ 1. なぜ「窓まわり」での事故が多いのか?
子どもは好奇心旺盛です。外を見たい、風を感じたい、鳥や車を眺めたい——そんな自然な行動が、時に危険につながります。
特に2〜4歳の小さなお子さんは、思いがけない行動を取ることがあります。
たとえば…
- 網戸を押して外に身を乗り出す
- ソファや台を使って窓枠に上る
- 開いた窓に指を挟む
- ガラスにぶつかって割れてしまう
- カーテンの紐で遊んで絡まってしまう
どれも「ちょっと目を離したすき」に起きる可能性があり、深刻なケガにつながることもあります。
■ 2. よくある危険ポイントと対策
① 窓からの転落事故
一番多いのが「窓からの転落」。
特にベランダや2階の掃き出し窓は、子どもでも容易に近づける高さにあるため要注意です。
✅ 対策
- 家具を窓際に置かない
窓辺のソファや棚は、子どもにとって“登るための足場”になります。子どもは高いところが好きです。自然と登りたくなってしますのです。配置を見直すだけでも効果的。 - 補助ロック(ストッパー)を設置
窓を7cmほどしか開かないように制限できる「開口制限ストッパー」がおすすめ。クレセントに取り付けるだけの比較的簡単なものもあります。 - 内窓を設置して二重ロックにする
内窓を追加すれば、外側まで到達する前にもう一枚のガラスが安全バリアになります。
断熱性や防犯性の向上にもつながり、一石二鳥です。
② 指はさみ事故
引き違い窓やドアタイプの窓では、子どもが遊んでいる最中に指をはさんでしまう事故も。
ドアと枠のすき間に手を入れる光景を見ることも良くあります。子どもは隙間が気になるのです。
また、子どもは力加減ができないため、勢いよく閉めた時に思わぬケガにつながります。
✅ 対策
- ゆっくり閉まるソフトクローズ機構の窓を選ぶ
- すき間ガードを取り付ける(市販のクッション材やカバーでも可)
- 「開けるのは大人だけ」とルールを決める
習慣化することで、子どもの安全意識を育てることにもつながります。
③ 網戸の外れ・破れによる転落
網戸は意外と強度がなく、子どもが体重をかけると簡単に外れてしまうことがあります。
実際に「網戸越しに落ちた」という事故報告も少なくありません。
✅ 対策
- 窓の外側に“落下防止柵”を設置する
- 高耐久タイプの“ペット用網戸”に交換する
メッシュが太く、押しても外れにくい仕様のものが安心です。 - 網戸の“外れ止め”を確認する
- 窓の開け方を制限するロック機能を利用する
④ ガラスの破損・衝突事故
子どもは走り回るのが大好きです。
気づかずに窓ガラスにぶつかったり、ボールを投げて当たってしまうこともあります。
✅ 対策
- 「安全合わせガラス」や「強化ガラス」に交換
割れても破片が飛び散りにくく、ケガを防ぎます。 - 透明ガラスには「飛散防止フィルム」を貼る
比較的安価で施工でき、ものによってはさほど見た目も変わりません。 - 子どもの目線にステッカーや装飾を貼る
「ここにガラスがある」と認識しやすくなります。
■ 3. 年齢別で見る、窓まわりの注意ポイント
| 年齢 | 行動の特徴 | 注意ポイント |
| 0~1歳 | ハイハイ・つかまり立ち | 窓際の物を触る/サッシレールの段差で転倒 |
| 2~3歳 | 歩行・好奇心旺盛 | 網戸に寄りかかる/窓枠に上る/指挟み |
| 4~6歳 | 自分で開け閉めできる | ストッパー解除/窓から顔を出す(下をのぞき込む)/網戸を破る |
子どもの行動範囲や力の加減を踏まえ、成長に合わせた安全対策を行うことが大切です。
■ 4. 「窓リフォーム」でできる安全アップ
最近では、安全性を高めた窓製品も多く登場しています。
● 開口制限付きサッシ
開けられる幅を制限できるため、転落防止に効果的。
一部製品はボタンを押さないと全開にできない構造になっています。
● 内窓の設置
断熱や防音だけでなく、「物理的な安全距離」を確保できるのがポイント。
特に低い位置の窓には有効です。
● 強化ガラス・合わせガラス
地震・衝突・台風などによる破損リスクを低減。
小さなお子さまがいる家庭では必須ともいえる安全対策です。
■ 5. 家族でできる“ヒヤリ”防止の工夫
- 窓の鍵は子どもの手の届かない位置に
- 網戸の外れや歪みを定期点検する
- ベランダにおもちゃや踏み台を置かない
- 雨戸やシャッターを閉める習慣をつける(夜間や外出時)
- 家族全員で「窓の安全ルール」を共有する
小さな工夫の積み重ねが、大きな事故を防ぎます。
■ 6. まとめ:窓は“危険”にも“安心”にもなる場所
窓は、光や風を取り入れて暮らしを豊かにしてくれる大切な存在です。
でも一方で、使い方を誤ると事故につながることもあります。
安全な環境づくりの第一歩は、「危険を知ること」。
そして「できることから対策を始めること」です。
最新の窓リフォームや安全グッズを上手に取り入れて、
お子さまが安心して遊べる、家族みんなにやさしい住まいをつくっていきましょう。
✅ おすすめ製品例:YKK AP プラマードU(内窓)/安全合わせガラス仕様サッシ
✅ 対象リフォーム:内窓設置/ガラス交換/ストッパー設置/落下防止柵施工
✅ 対応エリア:平塚・茅ヶ崎・藤沢・秦野・伊勢原・大磯・寒川ほか












